黒い影と友人の元カノの死
今週のお題「ちょっとコワい話」
昔付き合っていた彼と、夜中に公園でお話しをしていた。
公園の真横は大きな国道で、マンションや団地、飲食店等が建ち並ぶ。
私は何故か彼との会話に集中できずソワソワしていた。
ふと高層マンションに気がとられる。
何かが起きる、、、そんな胸騒ぎがした。
何分かそのマンションを気にしていたその時、最上階部分に大きな黒い影が現れた。
「あれは何だろう?」と思う暇もなく、その黒い影は国道へと落下して行った。
そのスピードは目で追うことができないほどに素早い光のようだった。
国道へ落ちた黒い影は『ずしん!!』と音を立てた。
彼に「今黒い影が落ちたの。人かもしれない。見に行ってみよ?」と伝えた。
私は夜中だったこともあり、人が飛び降りたものだと思い込んでいた。
すぐ様救急車や警察を呼ばなければならないと思っていた。
だが。
何度見ても国道は普通に車が飛び交い、マンションも至って普通である。
不気味さを感じた。
確かにこの目で見たし、飛び降りだと信じて疑わなかった。
結局何事もなく疑問だけが残ったまま、その日を終えた。
7年後、、、
私はそのマンションに住む人と友人になった。
そのマンションに住んでいると知っていたら友人にはなりたくなかった。
その友人の昔付き合っていた彼女は、深夜のデート中に突然橋から川に飛び込み、自ら命を断ったのだという。
それが7年前であった。
鳥肌が立った。
その彼女の命日を聞いてみた。
友人と別れ家に帰り、すぐさま当時の日記を探す。
私が見た黒い影と、友人の彼女の命日は同じ日であった、、、。